【スペイン】デジタルノマドビザの申請方法・必要書類

※本情報は2024年7月〜12月にかけてのものです※ 内容は更新するつもりです。

私は日本でデジタルノマドビザの申請を行った。したがって、これから記載する提出書類などは日本の大使館向けのものであり、スペイン国内で申請を行う場合はまた別の書類が必要かもしれない、という点は注意が必要である。

また、デジタルノマドという属性上、人によって要件が大きく異なる、という点も留意しておきたい。その人の年収、職業、年齢、経験等で必要とされる書類は大きく異なる。以下はあくまでも一例として、参考程度に見ていただけたらと思う。(そのため無料!!!である)←強調

大前提、大使館職員とやりとりをするにあたって、好意的な/優しい対応がされることは期待しないほうが良い。書類不備があれば指摘をされる。基本的にこちらから何かを提案したり、指摘に対してツッコミを入れて言いくるめるようなことは不可能。常に低い立場として、指摘を受け入れ修正をしなければいけない。

また、基本的に彼らに対して質問を行うことはできない。以下はメールにテンプレのように記載されている結びの文言である。

窓口での追加書類に関するご質問などは受け付けておりません。要綱をご確認の上、早々に追加書類を郵送にて送付してください。


メールや電話でのお問い合わせを行おうものならば、あなたへの返事は一生返って来ない。Google mapのレビューをみていただきたいが、返事をもらえている人はいないようである。(ある意味では平等に不平等な対応と言える)

そのため、とりあえずダメもとで申請を行って、指摘を受けて修正や追加の書類を揃えるというスタンスで申請書類の準備を行うのが良い。

なお、大使館で書類を提出する際はアポイントの予約が必須。飛び込みで申請をする、もしくは交渉をすることはできないどころか、建物にも入れてもらえないので要注意。予約についての注意書きはこちらの記事を参照いただきたい。

<emb.tokio.sc@maec.es>:ビザ予約のためのメールアドレス

私が港区のスペイン大使館に行ったのは書類の初回提出の1回のみ。以降は指摘があれば大使館の方からメールで連絡をもらい(このメールへの質問については返信をもらいやり取りをすることができた)、それに対応してレターパックで書類を送る。それを3回くらい繰り返してようやくビザ発給の連絡が来た。

提出書類について

以下は幾度となる大使館職員とのやりとりの上で最終的に提出したものだ。

最終的に提出したもの
  • パスポート原本とコピー
  • ビザ申請書(pdf
  • NIE申請書(EX-15 standard application formForm 790, code 12
  • 証明写真*2
  • 犯罪経歴証明書
  • 医療保険の保険証または加入証明書
  • 住民票の原本とコピー
  • 学位の原本とコピー
  • 財源証明(銀行口座の取引内容証明書)
  • 社会保険に関する規定を遵守することを記載した宣誓書
  • 年金事務所発行の適用証明書
  • 業務委託契約書(日本語&スペイン語):1年以上の契約期間のもの
  • クライアント企業の登記簿謄本(日本語&スペイン語)

書類の準備にあたって

時間がかなりかかるもの

HARD
  • 業務委託契約書(日本語&スペイン語)
  • クライアント企業の登記簿謄本(日本語&スペイン語)

業務委託契約書は自分のメインクライアントとのものを出したほうが良い。期間は相談する必要があるが、私の場合今後最低1年間は契約期間として持っておく必要があると言われた。当初は契約期間4ヶ月で提出していたが、最低1年間でないと受理できないと指摘があり、クライアントに相談の上修正して再提出を行った。

登記簿謄本は日本語版を取り寄せて原本が自宅に到着するまでおそらく1~2週間はかかる。

そして、何より時間がかかるのが上記2つのスペイン語翻訳である。私はいくつかの会社に見積もりを依頼し、実際に翻訳作業を行なってもらい納品を受け取るまで約1ヶ月を要した。業務委託契約書は5,6ページなので3,4営業日で受け取ることができたが、登記簿謄本はページ数が大変多く、4週間かかった。

そしてスペイン語翻訳にかけた費用は約40万円とかなり高額なものになった。見積もりをいただいた会社によっては80万を提示してきたところもあったのでこの辺りの精査は必要だが、いずれにせよスペイン語翻訳はかなり高くついてしまう。

時間がある程度かかるもの

SO SO
  • 財源証明(銀行口座の取引内容証明書)
  • 医療保険の保険証または加入証明書
  • 犯罪経歴証明書
  • 年金事務所発行の適用証明書

銀行口座の取引内容証明書は私が行ったみずほ銀行の場合、支店に行く必要がありそこから2週間くらいで家に証明書が届いた(参考)。

医療保険は最低でも1年間カバーをしているものが必要。私はこちら で申し込んだが、もっと良いものがあるかもしれない。1年間で600ユーロくらいなので比較的安価と言えそう。加入証明書自体はメールで2,3営業日で届いた。

犯罪経歴証明書は東京であればこちらが参考になる。申し込みも受け取りも警視庁に行く必要がある。だいたい8営業日で受け取りが可能。

最後の年金事務所発行の適用証明書は近くの年金事務所に行って申請用紙を書くところから始まる。(この用紙 になるが年金事務所でもらえるので予め書く必要はない)

年金事務所によってはそもそもこの書類の対応の前例がなかったりするので、担当者自身も良く分かっていないことがある。きちんとスペインでデジタルノマドとして生活するために、という背景は説明すべきである。

書類には「スペインにおける事業所」を書くところがあるが、こちらは空欄でOK。現時点で事業所の場所が確定している人などおそらくいないためである。

すぐに準備ができるもの

EASY
  • パスポート原本とコピー
  • ビザ申請書(pdf
  • NIE申請書(EX-15 standard application formForm 790, code 12
  • 証明写真*2
  • 住民票の原本とコピー
  • 学位の原本とコピー
  • 社会保険に関する規定を遵守することを記載した宣誓書


申請書系は書くだけ、その他のものは比較的準備がしやすいのではないかと思う。

申請書の住所はどのみち後で家探しをすることになるので、仮の住所でOK。友人がいれば友人に申請書で住所を使って良いか聞いてみるのがよい。
「社会保険に関する規定を遵守することを記載した宣誓書」については

雛形ございません。ご自身で作成してください。

とのことである。私は一文、「私、XXXXはスペイン滞在中、社会保険により規定されている事項を遵守し、生活することを宣言いたします。」と書いた宣誓書を書いて、直筆でサインを行った。

スペインでノマド生活をしたいあなたへ

デジタルノマドビザの発給例自体まだそこまで多くない状態だが、徐々にその数は増えていっているので情報収集も以前よりかはしやすくなっていると思う。

しかし、先に述べたようにこのビザのために準備すべき書類は人によって異なるため、指摘が入ることを恐れずに1回できる限りの書類の準備をして申請してみることをおすすめする。

個人的には業務委託契約書と登記簿謄本の準備とそのスペイン語翻訳は1回目の書類提出後に対応したほうが良いかもしれない。

これを事前に準備して大きな修正が入るとなると多大な修正コスト(時間&費用)がかかる。そのため、1回目の提出書類に対して「この書類に不備があります/この書類が足りていません」というメールが来るので、それに対応する形で2回目の提出で完璧に揃えるのが良いと思う。

この記事では日本で申請する際のことをまとめているが、スペインで申請するにせよ、日本で申請するにせよどちらにもメリット・デメリットはあるので、先人の情報を確認し判断していただきたい。

頑張ってください!!!

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